コラム
2023年7月11日
僕は新婚旅行でオーストラリアに行ったのですが、昔奥さんがオーストラリアに留学していたので、
その時にお世話になっていたオーストラリアのお父さん的な存在のお家に数日の間お邪魔していました。
その時に出会った、宝石商のお金持ちのTさんがすごく印象的で、心に残っています。
Tさんは奥さんがお世話になっていた第二のお父さん的存在の友人で、オーストラリアで何店舗もある宝石店のオーナーをやっていて、
お金持ちで上品な紳士って感じの人ですが、とても気さくで誰に対してもハートがオープンな人でした。
Tさんの車で僕たちを観光に連れて行ってくれたのですが、
車からの景色に何度も何度も「ビューティフル、ソービューティフル」と言っていたり、
途中で立ち寄った田舎町のカフェで売っているお菓子にいちいち感動して、
「これはうまいね〜」とカフェのおばちゃんに気さくに話しかけたりしていました。
(僕はその時ひどい車酔いで、景色を楽しむ余裕もなくて、カフェどころではなく水を飲んでいました。)
お出かけのお礼に、僕たちが日本のカツカレーを作ってあげたら、
「これは本当に美味しい!!おかわりあるの?」
とすごく美味しそうにおかわりをしていたり、
小さな出来事の一つ取ってみても、すごく喜んでいたり、楽しんでいたりしました。
ちなみにTさんが赤ワインのグラスをぐるぐる回しながら、
「ラブアンドライフ!(Love and Life!)」
と言って乾杯していたのですが、その言葉がすごくピッタリって感じでした!
(僕も影響されて、しばらくその言葉にハマっていましたw)
奥さんいわく、Tさんは若い頃からめちゃくちゃモテていて、「all females should be treated as ladies」という名言を残していたそうです。
(「全ての女性を「レディ」として扱え」的な意味だそうです。)
「物心共に豊かに生きる」
というロールモデルみたいな人で、どんな小さなことにでも、感動できたり、幸せを感じていて、それだけじゃなくて、自分の気持ちや感謝を素直に伝えることをとても大切にしていて、
「こんなに人生を楽しんで豊かに生きれるんだなあ」
と当時は仕事に没頭していた僕には、それが結構衝撃だったりしました。
そんなTさんは元々お金持ちだったわけではなくて、若い頃に失業して、お金がなくて本当に貧乏な時期があったそうです。
全然お金がない時で、全財産が手持ちの10ドルだけになった時、
街で偶然出会ったホームレスの女性に
「自分より大変そうだから」
という理由で持っていた全財産の10ドルをあげたそうです。
その時、そのホームレスの女性にめちゃくちゃ感謝されたって言っていました。
そこが人生の転機になって、人生が好転し始めて、色んな人に助けてもらいながら、宝石の勉強を始めて、自分でお店を構えるまでになったらしいのです(今では複数の店舗のオーナーをやっている)。
僕自身もこのTさんのことがすごく心に残っているのですが、人って、ちょっとしたきっかけや出会いで変わって行ったり、人生が好転したりするんだなと思います。
微差かもしれませんが、ちょっとだけでも良い方向に変わると、その時は大きな変化を感じなくても、
時間が経つとその
「ほんのちょっとの差」
がだんだんと大きくなり、
気がついたら人生が大きく変わっていくんじゃないかなあと思います。
だから、人って
「今ここにある幸せや豊かさ」
に自分で気がついて、目を向け始めて変わろうって思った時から、何歳からでも豊かに生きられるんじゃないんじゃないかなという気がしました。